ICソケットが不可欠となっている理由について

電子機器の製造に使われる集積回路は、IntegratedCircuitを省略してICとも呼ばれています。この部品は半導体の表面に微細で複雑な電子回路を形成し封入してあり、フォトリソグラフィという技術を使って製造します。フォトリソグラフィは感光性の物質を塗布してパターン状に露光させる技術で、集積回路の他にプリント基板や液晶ディスプレイパネルなどにも使われています。この技術を採用すると微細な素子や配線を1つずつ組み立てることなく大量生産が可能になります。

集積回路には抵抗やコンデンサ、トランジスタなどの電子部品の機能を備えた素子がパッケージングされています。シリコンウェハーは高純度なシリコンを使用したウェハーであり、インゴットを厚さ1mmに切断して製造します。このウェハーにアクセプターやドナーとなる不純物導入や絶縁膜形成、配線形成をすると半導体素子を作ることができます。集積回路や大規模集積回路を製造するためにシリコンウェハーは欠かせない素材です。

大規模集積回路はLargeScaleIntegrationを省略してLSIとも呼ばれており、ICよりも集積度が高められています。電子機器を製造するために半導体であるシリコンウェハー上に多くの素子が回路を形成したICやLSIが不可欠です。論理回路や増幅回路を製作するのではなく、パッケージングされているICやLSIを使うと生産性が向上します。ICソケットはICやLSIを抜き差しするために使う部品で、各種パッケージやピン配列に対応したものがあります。

ICなどをハンダ付けせず、簡単に交換・変更を行うにはICソケットが欠かせません。電子機器の性能テストなどを効率的に行うために、製造業の現場ではICソケットが活躍しています。

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