検査治具というものの存在とは

ものづくりの現場には、物を作るのが好きな人達が集まっています。子供の頃から機械を分解して遊んでいた様な人が専門知識を学び、企業の開発部門に配属されるのです。そういった人達は何でも作ってしまう事で物事を解決していきますが、検査治具もその中の一つでしょう。製品開発の工程の中で、特定の長さを測る必要が出てきたとします。

これまでは定規を当てて一つずつ測っていましたが、大量になるとその作業効率ではやっていけません。そこで周りにある部品などを組み立てて、専用の検査治具を作ってしまいます。治具というのは特定の用途に使うためのものですが、測定などに使う場合は検査治具と言うのが近いでしょう。定規を当てて測るのではなく、センサーで感知してOKならランプを光らせる、という検査治具を組み立てます。

それを使う事でこれまで一回10秒ぐらい掛かっていた作業を、一瞬で済ます事が可能になるのです。目的に合わせて作られた検査治具は、その用途にしか使用出来ません。それはその機能しかないから当たり前なのですが、そこで作られてそこでだけ使われます。他に何も使えないだけでなく、この場合は特定の長さしか感知してくれないので長さが変わっただけで使えなくなるのです。

不便な話ですが、使えている部分では非常に優秀なので、この汎用性の低さが治具というものの特徴とも言えます。汎用性がないので外に出すものではなく、出て行っても役には立ちません。

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